前の投稿の続きみたいな感じだけど、
ふと思いついたのでメモ。
映画、テレビドラマ、アニメ、マンガ、ラノベ、
いろんなエンターテイメントがあるけれど、
「小説」のいいところをひとつ見つけた。
「結末」を迎えることができる。ということ。
マンガは名作と呼ばれるものは結構巻数が多くて、
しかもまだ完結していないようなものも多い。
真にいい作品というのは、やっぱり綺麗な、
誰もが満足できる「結末」があってこそのものだと思うんだ。
「小説」は一冊、数百ページの中に、
物語の始まりから終わりまでがまとまっている。
一冊を読むことで満足が得られる。
短編集とシリーズものは例外だけれど。
小説というのは、リアリティの中に奇抜で突飛な発想を持ち込み、
そのデタラメな世界に読者を引きずり込むもの。
そして物語の中で広がっていくデタラメの世界を、
最 後 に 綺 麗 に 終 息 さ せ る 。
読者を惹きつける文章力と、結末の美しさが
「面白い小説」の基本だと思っている。
これが一冊の中に凝縮されている、その密度の濃さといったら。
あとは、よく言われることだけど。
活字だからこそ、読者は自分の頭の中に、
自由に物語の情景を作ることができる。
この点で、「挿絵」で売る必要があるラノベは大きく異なる。
(僕の中ではライトノベルレーベルの中でも挿絵がなければ売れない本=ラノベという定義であり、ライトノベル≠ラノベ。ライトノベルに有川浩や紅玉いづきが含まれる
「活字」の紡ぎ方のセンスは作家それぞれ千差万別で、
読者の心を穏やかにしてくれる表現を使う作家もあれば、
こちらの身を切るような凄惨な物語を紡ぐ作家もいて、
「先が気になって仕方ない、早く最後まで読みたい」と思わせる、
読者をその世界に引きずりこむ威力を持った作家も存在する。
ただし稀に、読むのが苦痛になるほど「合わない」作家も存在する。
これは人それぞれの好みなので、仕方ないと思う。
自分は「先が気になって仕方ない」というのがとにかく好きなので、
その傾向が強いミステリを必然的に多く読む。
ミステリは「謎解き」という仕掛けを持つため、
読者を物語の世界に引き込みやすい。
だから本は読みたいけど活字が苦手……という人は、
まずは宮部東野あたりのミステリを手にとってはいかがだろうか。
「容疑者Xの献身」「火車」あたりはかなり読みやすいと思う。
活字の小難しい表現がちょっとなぁ……という人は、
ライトノベルの有川紅玉から入るのがいいかも。
「ミミズクと夜の王」「海の底」はガチで勧めたい。
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