「言霊」というコトバがあります。
意図せずとも、人が喜ぶ言葉をさらりと言える人に憧れます。
大学に来てからだと思いますが、
多くの魅力的な友人に恵まれ色々なことを学びました。
・美味しいものを食べた時に「美味しい」と口にすること
・飲食店を出る時に「ごちそうさまでした」と店員さんに伝えること
これは僕が友人たちから学び、実践していることです。
声が大きいほど良いです。
当然心がこもっていなければ無意味です。
そしてこの程度のことは誰でも当たり前にできるけれど、
意識しないとできない人もいます。
そしてたったこれだけでも意識的に気を配ると、結構気持ち良いです。
料理を作った人は「美味しい」と喜んでもらえれば嬉しいし、
飲食店で働く人はきっと無言で出て行かれるよりは嬉しいと思います。
どこかで「松屋の店員さんは『ごちそうさま』を言われると嬉しい」
という話を読みました。
一人暮らしの男御用達のファーストフードですが、システム上、
その気になれば一言も口を開かず食事をして出ていくことができます。
僕もよく利用しますが、無言で出て行く人が9割です。
「美味しい」と喜んでもらえれば嬉しい、と書きましたが、
それは口に出して伝えなければ分かりません。
どれだけ美味しいと思い、その料理が気にいったとしても、
それは言葉にしなければ伝わらない思いです。
だから声に出さなければいけない。
感謝の言葉は、心の中で考えただけでは届かない。
同じことが、あらゆることに言えるのだと気付きました。
僕は接客のアルバイトをしていますが、
始めて1年強が経った最近、なんとなくですが、
真心をこめた接客ができるようになってきた気がします。
(セールストークなんかは相変わらずできませんが……
お客様に対して作り笑顔でない、心からの「ありがとうございます」が
言えるようになってきたと思っています。
そして僕が一番気合の入る仕事が、ギフトの包装です。
手の込んだギフトをお願いされることが稀にあります。
そういうときは、「お客様がお渡しする相手に喜んでもらえますように」
という願いを込めて、できる限りの包装をさせていただいています。
包装が完了してお客様にお渡しする際には
「このようにお包みさせていただきました」と
軽くお見せしてから紙袋に入れてお渡しするのですが、
お客様によってはこのとき
「わぁ、可愛い!」「綺麗ー」など感嘆の言葉を上げられます。
店員に対して言っているわけではなく無意識に出た言葉でしょうが、
この瞬間が、本当に幸せな気持ちになります。
自分の仕事が、ありきたりな褒め言葉ではなく、
お客様の素直な感情で認められているわけですから。
この、「無意識に」人を喜ばせている、
「プラスの言霊」を発することのできる人に僕は憧れます。
きっと、普段から感情表現が素直なんでしょう。
でも、素直だからこそ、こちらの心まですんなりと入ってくる。
それがとても心地よいんですね。
また、笑顔で品物を受け取っていただける方や
こちらの些細な気配りに感謝の気持ちを露わにされる方もおり、
素直に感謝の気持ちが現れる人も素敵ですね。
接客の仕事は、色々な人を見ることができてとても面白いです。
当然こちらの態度も常に見られているわけで、とても難しいですけど。
「プラスの言霊」の力はとても大きいと感じています。
もちろん、マイナスも然り。
ですが、悪意を持った言葉なんてそうそう口に出ないはずです。
(そう思いたい、です……自分の口が悪いのは自覚していますが、少なくとも『悪意』を持った言葉を発することはないはず……若干自信ないですね)
やたらよく喋る、声の大きい人というのは反感も買いやすいのでしょうが、
それ以上に、無意識のうちに「プラスの言霊」を出しているため
好意的に接することができるのではないかと思います。
(身近な人に対してそこまで深く考えることはないですが
だったら、黙っていても伝わらない心は、
声に出していかなければいけないのでしょう。
これは、努力すれば誰にでもできることです。
ほんの少しの努力で、誰かにプラスの感情を与える人になれる。
今はまだ、意識的にしかできないけれど。
無意識に、プラスの感情をストレートに表現できる人間になりたい。
なにげなく、さらりと、人の心を暖かくできるコトバを。
常に願い、努力していきたいですね。
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