今日紹介するのは、
伊坂幸太郎「ラッシュライフ」です。
以前「重力ピエロ」を読んで
やたらと面白かったので、
今回手を出しました。
これは、相当面白いぜ……。
泥棒のプロフェッショナル、黒澤。
新興宗教に浸かる河原崎。
不倫相手と互いの配偶者を殺す計画を立てる京子。
リストラ後の再就職先が見つからない、豊田。
主人公は、4人の登場人物。
そしてその周囲の人間模様。
物語が進むにつれて、バラバラだった物語が徐々にリンクしていきます。
施されたその仕掛けが、もはや神業。
この「物語がかみ合っていく」ことは、小説でしかできない表現でしょう。
映像では、タネがわかってしまうから。
物語に、ではなく作者の技量に感服する、そんな作品です。
限りなくオススメ。
ちなみにこれは第二作目なんですが、
今は一作目の「オーデュボンの祈り」を読んでいます。
どうやら伊坂作品、作品どうしもリンクしているみたいで。
それなら一作目から読めばよかったと、やたら後悔。
そういえば「重力ピエロ」にも黒澤は出ていた。
この黒澤という男、「泥棒の美学」とか人間観察能力とか、
やたら格好いいキャラクターです。
伊坂作品は文庫では3冊しか発売されていないのですが、
ハードカバーに手を出したくなりました。
とりあえずktb、「陽気なギャングが世界を回す」貸してください(笑)
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