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カモミールの香りにのせて、日常を書きとめていこう。ただ徒然と。
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001_ph.jpg「ミミズクと夜の王」
著:紅玉いづき

第13回電撃小説大賞<大賞>受賞作。





3年前の電撃小説大賞で有川浩の「塩の街」に出会いました。
その後ライトノベルを読むことは減ったけれど、
その出会いのおかげか、この大賞だけは毎年気になってました。
そして今年、ライトノベルと呼ぶにはあまりに異色な作品。
その異色さ、どこか「塩の街」に似たものを感じました。
紀伊國屋で買って、帰り道で読みました。



両手両足を、鎖で繋がれた少女「ミミズク」。
額に「332」と刻印された、彼女は奴隷だった。
物心がついた頃には、既に人としての生活は送っていなかった。
そして「村」の内乱で自由になった彼女は、
外れぬ手枷をつけたまま夜の森へと赴く。
そこで出会った、魔物の森の王「夜の王」。

―――あたしのこと、食べてくれませんかぁ。

魔物に食われて美しく死ぬことを望む少女。
そして、人間を拒絶する夜の王。
ふたりの不思議な関係が生まれる。

場所は変わって、森に近接する一国は魔王退治に動いていた。
国のため、魔王の持つ魔力を欲する賢王。
剣士であるには優しすぎ、厳しすぎる聖騎士。
両手両足が不自由な王子。

―――魔王に囚われた少女を救い、国に繁栄を。

優しすぎる登場人物たちに、終始心を打たれた。
そして最後の最後の、救いの場面。
ベタと言ってしまえばそれまでだが、
あまりにまっすぐな、美しすぎるラストシーン。

やっぱり自分は、これに弱いんだよなぁ。

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一日二度の投稿は避けていたんだけど。
この話題だけは、今でないとダメなので。
「紹介」カテゴリで行かせてもらいます。
前のブログでも紹介してるけど、気にしない。
それだけの理由が今ならある。


「図書館内乱」とのコラボレーション企画で、
新潮社から出版された「レインツリーの国」。
今回紹介したいのはこの本です。

一言で言えば、主人公「伸」とヒロイン「ひとみ」の恋物語。
忘れられない本がきっかけで、ネット上で知り合った二人。
メールを続けるうちに、会おうと言い出した伸。
しかしひとみはその提案を渋り続けた。
_world_of_delight.jpg
あなたを想う。
心が揺れる。
でも、会うことはできません。
ごめんなさい。
(帯より)




彼女の秘密は、「聴覚障害」。

―――何で俺に耳のこと教えといてくれへんかってんって。

―――ハンデなんか気にするなって言えるのは、ハンデがない人だけなんです。

伸のやり場のない憤り。
ひとみの悲痛の訴え。
ものすごく心を打たれます。

有川作品から「飛び道具」をはずすとこうなります。
俺は、彼女の描く「人間」が、すごくいい。



さてレビューは中途半端な気がしますが、本題。

何故こんな昨日の今日で「紹介」って。
衝撃的な偶然に突き動かされて、勢いだけで。
こういうのは書く気になったときに書かなきゃダメだなと。

この本の中で、関西人の主人公「伸」は
『バラエティの必要以上に表示されるテロップを嫌っていた』
というくだりがあって。
『ここで笑え、というツボを強要されているようだ』
『面白さを画一化されている気がする』
と。
多分そう思ってる人、すごく多い。
でも。
聴覚障害を持った人にとっては、
特に、後天的に聴覚を失ってしまった人にとっては、
健聴者と同じようにテレビ番組を楽しむために必要なものだった。
それに気付いたときの伸の台詞とモノローグ。

―――世の中、無意味なもんなんか何にもないねんなぁ

―――無意味に見えるのは自分の立場で見るからで、それが必要な人がいるということを突き詰めて考えたことはあったのか向坂伸行。


健聴者の感覚でひいた物差し。
伸は、ひとみのことで初めて気がついた。

なんか、サイゼでその話をしてしまったんだ。
なんでそんな流れになったのかわかんないけど。
そうしたら。
なんという偶然か、その少し後に隣のテーブルに来たグループが。
まさに聴覚に障害を持った人たちだった。
自分の世界とはまったく縁がないであろう人たちで。
本を読まなければ、今後も知ることはなかったはずのことで。
そもそも知らなければその人たちに気付いたかどうかも怪しい。
「初めて見た」と思うのも、今まで気付かなかっただけじゃないか。
自分の世界の小ささを思い知らされた、出来事。

健聴者の感覚で引いた物差し。
障害に限らず、多分そんなものいくらでもある。
自分の物差しで測れないもの、たくさんあるんだろうな。
俺は、すぐに自分の物差しを引いてしまう人間です。
そのせいで何度失敗したことか。
何故他の見方ができなかったのか。
ほんの少しの配慮ができなかったのか。
悔やんでも悔やみきれない出来事も、ある。

学んだことを、次に生かせるか?俺。
頑張れ。

久々の紹介カテゴリですが、やっぱり僕は「有川浩」信者です。
今更という気もし、以前紹介したような気もし、まぁいいや。
何でこのタイミングかって?
ふふふ……なんと「本屋大賞」にノミネートされてたのですよっ!
もし大賞に選ばれたりしたら……わくわく。
「博士の愛した数式」「夜のピクニック」「東京タワー」
コレ全て、過去の受賞作です。
映画化やドラマ化を期待するのもアレだけど。
これでさらに有川作品の知名度が上がってほしい。
「海の底」なんて悲しいことに、本屋でホント見ないもん。

知名度が上がるのは、嬉しい反面寂しくもある。
もちろんたくさんの人に知ってほしい作家です。
でもマイノリティだからこその優越感というかもあるわけで。
考えたけど、やっぱり嬉しい方が強い。
売れれば「俺最初から好きだった」っていう先駆者になれるんです。
好きな本のことを話せる相手が増えるのも、嬉しいことだし。
やっぱりこれからも信者増やしていこうと思うわけです。

さて、さらにこのタイミングでの紹介にはもうひとつ理由が。
1/31角川書店から短編集「クジラの彼」発売。
2/10メディアワークスから「図書館危機」発売。
もう待ち遠しくて待ち遠しくて!!!

403361.jpg興奮したところで、さて紹介に参りましょうか。
有川先生の4作目、「図書館戦争」。
今貸してるので、記憶を頼りに書きます(えー)


正義の味方、図書館を駆ける!(帯より)





30年前に成立した「メディア良化法」。
あらゆる媒体に対しての検閲行為が合法化された現代。
読みたい本を自由に読むことが許されない時代。
一方その対抗策として成立したのが「図書館の自由法」。
検閲にあくまで抵抗する図書館は、良化委員会との抗争を繰り返す。
30年という歴史を考えれば、両者の武装化の歴史にも頷ける。
今となっては、図書館は自衛隊よりも実戦慣れしていると言えよう。

ヒロインの笠原郁は、女性で防衛部を志望する新人。
並の男では敵わない体力を持つが、思考は乙女街道まっしぐら。
鬼教官、堂上篤。
優しい正論派、小牧幹久。
毒舌美女、柴崎麻子。
スーパーエリート、手塚光。
豪快隊長、玄田竜介。
六人揃って、図書レンジャーッ(違
……というお話ですハイ。

他の作品に比べてかなりギャグ風味が強いです。
ラヴは全てに共通ですが、この作品は特にラブコメ要素が強いです。

どーです?面白そうでしょ(笑)
うーん……なんか適当ですみません。
あんま面白そうに書けないよネタバレできないから!
試しに前のブログで書いたの引っ張ってみるか。

「図書館戦争」の世界は、検閲が合法化された時代。
暴力的に検閲を実行する法務省組織「メディア良化委員会」。
それに対抗するのが、全国の図書館。
図書館はあらゆる本を自由に収集する権利を有するため、検閲対象の本を保護しているのです。
もちろん良化委員との反発は強く、30年間で武力闘争にまで発展。
図書館は「図書隊」を組織し、軍事訓練に励みます。
銃火器までも用いた、本を巡る文字通りの戦争(笑)
どうです?すごい真面目な話のようで、どこかおかしい世界観。

たいしたコト書いてなかったよべいびー(えー)

僕の紹介文はちょっとダメダメですが、
本屋大賞ノミネート作品です期待は絶対裏切りません!
ぜひぜひ読んでみてください♪
続編「図書館内乱」も発売中です。

新潮文庫12月の新巻、重松清「卒業」。
「まゆみのマーチ」
「あおげば尊し」
「卒業」
「追伸」の4篇から成る。

―――なんだこれ。

1篇ごとに、涙が止まらない。
本で面白さを味わうこと、感動すること、もう何度もあったけど。
こんなの初めてだ。
リアルに、涙なしには読めない4作品。
「追伸」に至っては、開始数ページで号泣。

「まゆみのマーチ」
死に逝く母と、妹の温かい関係を見つめ、振り返る話。
優等生の自分から見て、妹に甘すぎた母。
それでも、大人になってわかること。見習えること。
好き。
ただそれだけの台詞の、どれだけ重いことか。

「あおげば尊し」
主人公は教育に悩む小学校の教師。
そして死に逝く父親は、厳格な高校教師だった。
教え子が、誰一人見舞いに来ることはないくらいに。
あおげば尊し、我が師の恩―――
歌うことは、できるだろうか。
歌われる資格は、あるのだろうか。

「卒業」
私の父は、私が生まれる前に自殺しました―――
父のことは、自殺したということしか知らない。
自分にも、自殺の遺伝子が流れている。
「親友だったんでしょう?父のことを教えてください」
そう言い募る、いじめに悩む女子中学生。
亡き親友の思い出を彼女に語り、できることは。

「追伸」
小学一年生のとき、母は癌で死んだ。
母が病床で記した、闘病日記。自分宛のノート。
―――けいちゃんに会いたい。
母の思い出だけを胸に、少年は作家になる。
再婚相手のことは、母と呼べないままに。
そこに救いは、あるか。


気付いたことは、全てが「親の死」と向き合う話。
だからこんなにも泣けるのか?
明日はもう、実家に帰る日。
さて。

umi.JPG今日は本の紹介をしようかと。

「海の底」
有川浩先生の3作目です。
今は「図書館」シリーズが熱いのですが。
そんな中、あえてこの作品を紹介。
俺は、この作品に一番のめりこんだので。
3回は読んだかなぁ。


帯の宣伝文句を引用すると。

春、寧日。天気晴朗なれど、波の下には不穏があった。

横須賀に巨大甲殻類来襲。
食われる市民を救助するため機動隊が横須賀を駆ける。
孤立した潜水艦「きりしお」に逃げ込んだ少年少女の運命は!?

海の底から来た「奴ら」の名は―――レガリス。

 



とまぁこんな話ですハイ。
けっこうエグイ描写もあるので、エビとかザリガニが怖くなるかも。

怪獣モノと青春ドラマと恋愛ドラマと、ちょっと本気で考える問題と。
詰め込みまくって、大風呂敷を広げて。
最後の最後に綺麗な形でまとまる作品の妙を、感じてほしい。

書いてるうちに長くなったので、追記で。
俺のレビューなんかでよろしければ、どうぞ。
ネタバレはかろうじて避けています。

 

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